ECサイト制作での ショッピングカート 比較│機能・プランと選び方
ネットショップ・EC サイト制作構築において最初の難関が ショッピングカート 機能の選択で、比較や選び方が難しいようです。
プロでも、長年 ネットショップ・ECサイト に関わってる人でも ショッピングカート 機能の詳細についてわからない人が多い状況です。
というのも、新たなサービスが次々に出てくることや、各サービスが競い合って利用料、決済手数料、対応機能が改善されていくという理由があります。
また、 ネットショップ・ECサイト を構築する初期段階に携わる人よりも、運用や集客に携わる人が圧倒的に多いので、ショッピングカート機能の詳細を知られていない状況です。
そこで、今回は ネットショップ・ECサイト とはどんなものなの?という点を説明した上で、各社の最新版のサービスを一挙ご紹介し比較をおこなっていきます。
もくじ
ECサイトの ショッピングカート 選定方法
(1)何故ECサイトが普及してきているのか?
本題に入る前にまず、ECサイトの普及に関して説明していきます。
インターネットの普及によって ネットショップ・ECサイト の需要は緩やかに増加傾向にありましたが、近年スマートフォンの利用拡大に大きく後押しされ、いつでも・どこからでもショップにアクセスできるようになったことや、自分に合った場所・時間に受け取れる環境も拡大しつつあることが主要な理由です。
また、店舗をショールームとして利用し、商品の質などを実体験して、後でネットショップ・ECサイトに訪問し、他の人の評価や最安値などを比較・検討をおこない、購入するというパターンが一般的になりつつあります。
(2)EC市場規模の推移
では、 ネットショップ・ECサイト は実際どれくらい普及してきているのか?
EC市場の規模がどのように推移してるのかをみていきます。
出典:令和元年 内外一帯の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)
上記グラフのように日本のBtoCにおけるEC市場規模は2010年に国内でスマートフォンの普及が広がりはじめてから、2019年までの10年間で2倍以上にも伸びています。
このことからECサイト構築の需要が高まり、現在では多くの構築サービスが存在しています。
■ ECサイトの ショッピングカート とは?
次にショッピングカートについて解説していきます。
ネットショップ・ECサイト を構築する際、大きくわけて「クラウド型」「ASP型」「パッケージ型」「スクラッチ型」の4パターンがあり、オンラインでECサイトを構築し、管理・運営するタイプがクラウド型・ASP型になります。
このクラウド型・ASP型においてECサイト構築ができるサービスをショッピングカートといいます。
※本記事では、近年の主流となるクラウド型・ASP型についての説明を以下で進めていきます。
■ネットショップ・ECサイトの構築タイプについて
「ECサイトの年商(想定)」と「3年以内にECで何を実現したいか?」という2点から決めると良いでしょう。なぜならECサイトは一度導入すると、システムの入れ替えの際に非常に時間と手間を要するからです。
したがって、現在と将来の両方を見て、ECサイトの構築をしなくてはなりません。
まず最初におこなう作業が、導入するネットショップ・ECサイトプラットフォームのタイプ選定です。
目指すべき目標や何をおこなっていくかの概要を定めつつ、何のタイプか決めていくと望ましいです。
その理由としては、やはり1度導入すると、システムや運用面の入れ替えが大変になるからです。
まず『タイプ』についてです。
このようにネットショップ・ECサイトプラットフォームのタイプ別に料金、メリット・デメリットが異なります。
これらのネットショップ・ECサイト構築手法のうち、小規模でも導入しやすいものとして、クラウド型とASP型です。
クラウド型・ASP型といっても様々な企業が各種ショッピングカートを取り揃えているので、それらの比較をおこなってみました。
■ECサイト構築の ショッピングカート 機能比較
今回以下の12の ネットショップ・ECサイト プラットフォームの比較をおこないます
・STORES(ストアーズ)
・BASE(ベイス)
・Square(スクエア)
・カラーミーショップ
・Make Shop(メイクショップ)
・Shopify(ショッピファイ)
・Cafe24(カフェ24)
・おちゃのこネット
・イージーマイショップ
・ペライチ
・Jimdo(ジンドゥー)
・らくうるカート
これらのECプラットフォーム別カート機能の比較として重要視したい「機能」「利用料金」「決済手数料」の3項目を表にして解説してきます。
(1) ショッピングカートの機能の比較
カート機能とは、主にECサイトを運営する際に必要となる、「商品の注文管理」「配送方法や決済方法」「決済手続き(クレカや代引き)」「顧客・販売管理」「購入者への連絡(ステップメール)」などを指します。
現在国内で多く利用されている ネットショップ・ECサイト プラットフォームからこれらの機能の詳細を12のプラットフォーム別でざっくり表にしましたので、ご覧ください。
※は条件や有料オプションなどでカート機能に追加が可能となります。
ネットショップ・ECサイト を運営するために必要なカート機能はどこも大きな差はありませんが、レビュー機能やポイント機能、フォローメール、英語表記などに差がみられます。
これらの機能と ネットショップ・ECサイト での効果を解説していきます。
・レビュー機能
レビュー機能は商品を購入した顧客の生の声をネットショップ・ECサイト上に表示させる機能です。
このレビューは新規顧客を獲得するためだけでなく、商品改善にも役立つ機能です。
顧客だけでなく運営側のメリットもあると認識しておくと良いでしょう。
・ポイント機能
ポイント機能はクーポン機能同様で顧客のリピート購入にはとても有効な機能となっています。
多くのネットショップ・ECサイトで取り入れている機能の1つでもあり、顧客にとってもお得を体感できるので、機能としてのメリットは非常に有効といえます。
・フォローメール
フォローメールは購入した顧客へ発送連絡メール送信後に任意で設定した日数が経過後に自動で送信されるメールで、クーポン配布やレビュー依頼などもでき、リピート率を上げるには効果的な機能です。
・英語表記
販売する商品にもよりますが、インターネットの普及で外国への商品販売も便利におこなえるようになりました。
また、国外だけでなく在日外国人へのアプローチも英語表記をすることで可能になります。
市場を国内だけでなく、国外まで広げたい場合はあるべき機能です。
・有料オプションの追加
上記表の「※」はオプションによって機能の追加可能が可能であることを意味します。
クラウド型のネットショップ・ECサイトプラットフォームの特徴として、機能の拡張が柔軟にできるところにあります。
集客やマーケティング、消費者の利便性を考え、それらの機能を充実させるには有料・オプションで追加することが最善といえます。
また、各プラットフォームでプランや月額費用も様々です。
次に上記で比較した12のネットショップ・ECサイトプラットフォーム各プランとその月額費用をみていきます。
(2) ショッピングカート のプランと料金の比較
ネットショップ・ECサイトプラットフォームのプランはその殆どが「ミニマムプラン」「スタンダードプラン」「プレミアムプラン」のように3段階のプランに分かれています。
12のプラットフォームのプランを「min」「reg」「max」として、各プランの月額料金、対応するクレジットカード、法人契約に対応しているかを以下の表にまとめてみましたのでご覧ください。
クレジットカードの対応の幅に関しては概ね一律といえます。
しかし、月額料金に関して、無料から最大50,000円以上と開きがみられます。
上表MakeShopの50,000円~と記載されているエンタープライズ機能では、専用サーバーの構築や機能のカスタマイズの開発が更に別途料金で可能になるなど、ネットショップ・ECサイトの規模拡大や、独自の機能で他のサイトと差別化することができるようです。
無料と有料の違いは?
無料でも利用できるのになぜ有料にする必要が?と思う方もおられると思います。
一般的にクラウド・ASP型のネットショップ・ECサイトプラットフォームでは有料にすることで以下の違いが発生します。
・決済手数料
有料プランを利用することで決済手数料が無料に比べて安くなります
・商品登録数
ショップに登録できる商品の数が増えます
・独自ドメイン発行
無料の場合はドメインの最後に「〇〇.com」の◯◯の部分にプラットフォーム名が入りますが、これを完全に自社独自のドメインにすることが出来ます
・お気に入り機能
顧客が気に入った商品をお気に入りに入れることができる機能
・分析
有料プランで多くのネットショップ・ECサイトプラットフォームで可能になる機能として顧客のアクセスや、リピーターなどの分析が可能になります
これによって、課題が見えてくるのでより良いショップのアプローチをおこなうことができます。
一般的にはざっとこのような機能の違いが有料で発生しますが、どれもショップの規模を大きくし、売上を上げるために必要な機能といえます。
その他ネットショップ・ECサイトプラットフォームによってまだまだ多くの売上を伸ばすためのサポート機能があるので、自社に合った機能が使えるところを選定するとよいでしょう。
ネットショップ・ECサイトを運営する上で利用料金は重要な項目です。
無料でも可能な機能も多くありますが、規模を大きくしたい、売上を伸ばしたいなど目標のもと、適切な機能を配備してネットショップ・ECサイトの運営をおこなわなければなりません。
個性的で世界観のあるデザインや、マーケティング戦略などを本格的におこなう場合、利用料金はサービス内容によって変動するのでこの確認も必要です。
(3) ショッピングカート別クレカ決済手数料・入金サイクルの比較
プランの内容と同様にクレジットカード決済手数料や入金サイクルに関してもそれぞれ違いがあり、この手数料は運営を開始してから重要となってきますので比較をおこなう必要があります。
以下にクレジットカード決済手数料・入金サイクル・備考をまとめて表にしましたので御覧ください。
上記の表は「いまどきネットショップ開業講座」様の情報を基に作成しております。
クレジットカードの手数料は一律のところもあれば、プランによって違い、入金サイクルも週毎から翌々月支払いまでと幅広くなっているので、注意が必要です。
また、ほとんどのECプラットフォームで早期入金、お急ぎ払いなどで、基本のサイクルより早める事ができますが、それぞれ別途料金(手数料)が発生します。
月々の運用費にもよりますが、資金が少なく初めてネットショップ・ECサイトを開設する場合は、翌々月の支払いで問題ないかの確認などをおこなうなど、自社の運営方法に合った入金サイクルを選定する必要があります。
リボ払い・分割払いへの対応、未対応やセキュリティコードの入力にも対応未、対応があるので、この点もネットショップ・ECサイトの運営をおこなっていく上で必要となる機能を選定して比較・検討する必要があります。
■どの ショッピングカート が自社に最適かを比較・選定する
今回は12の ネットショップ・ECサイト プラットフォーム別でのカート機能、その詳細の比較をおこないました。
月額費用が無料から有料でその料金にも大きな開きがあり、単純にネットショップ・ECサイトを運営するだけでなく、集客や分析、マーケティングなどもおこなえる機能、消費者の利便性を高める機能と様々です。
無料だからと安易に決めて、後々機能が不足してしまう。利用料金が高いから失敗はないだろうと規模に合わないプランを選定し無駄に費用を浪費してしまうといった事態になっては手遅れです。
有料オプションでどこまで機能が拡張できるのかなど詳しく調べて、売上が伸びた場合の対処など、将来的なビジョンを含めてネットショップ・ECプラットフォームを選定するようにしましょう。
また。規模が大きければ決済手数料は非常に重要な選択にもなります。
制作したいネットショップ・ECサイトの規模に最適な料金、機能を比較・選定するには、どのようなサイトを制作したいのか、市場や規模などを調査した上で明確にし、最適なネットショップ・ECサイトプラットフォームを導入するようにしましょう。
また、ShopifyとSTORESの徹底比較もおこなっておりますのでご検討の際は「Shopify とSTORESを徹底比較!【手数料・決済・デザイン】」をご覧いただきご活用くださいませ。