オススメしません!ECサイトをWordPressを使って自分で作る方法
ネットショップ・ECサイトの作り方は様々な方法がありますが、オープンソースのブログ投稿管理システム、CMS(コンテンツ管理システム)として人気の高いWordPress(ワードプレス)を使って自作でおこなうこともできます。
しかし、このWordPress(ワードプレス)を使って自作でネットショップ・ECサイトを制作する方法は正直オススメしません。
その理由を端的にお伝えすると「何かあった時に手に負えない」です。
WordPress(ワードプレス)は無料です。また機能面を追加する際のプラグインは有料もありますが、無料のものも多数存在しています。無料の理由は開発者が厚意で世の中に提供しているためです。
無料であるがゆえに更新が不定期であったり、最新の外部連携先と支障が出ることもあります。そのため、何かトラブルがおこった際に改善するのは自己責任となり、専門知識を要するためです。
トラブルの例としては①セキュリティーリスク、②機能面を追加する際に制限が発生(プラグイン同士の相性問題)、③新しい決済方法に対応ができない等になります。
今回はWordPress(ワードプレス)でつくるネットショップをススメできない理由を掘り下げていきます。
もくじ
WordPress(ワードプレス)とは?
WordPress(ワードプレス)の特徴
WordPress(ワードプレス)は、ブログ・コンテンツ管理システムで、簡単にサイトやブログが作れるシステムです。公式サイトはコチラ
オープンソースといって、インターネット上に公開されたソースコード(プログラム言語)を利用するので、ソフトウェアを購入しなくても無料で誰でも簡単に制作することができます。
WordPressには豊富なプラグイン機能があります。
プラグインを使うと、WordPressの本体には内蔵されていない機能を簡単に追加することができます。
また、Wordpress公式アプリは、AndroidスマホやiPhone、iPadで編集することが出来るので、手軽に利用できる便利なツールです。
WordPress(ワードプレス)は難しい?
自作でWordpressを使い、ネットショップ・ECサイトを作るのは難しいわけではありません。
インターネットで多くの情報収集が可能な今、WordPressの使い方、ネットショップ・ECサイトの作り方を検索すれば作り方を調べることができます。
ただし、制作する上での知識は必要となります。
WordPress(ワードプレス)の知識はどのくらい必要?
WordPressをインストールして使うのは、非常に簡単です。
最近ではレンタルサーバーを使うことで、ボタンひとつでインストールできるサービスまであります。
インストールした後は、さまざまなプラグインを利用することで、ネットショップ・ECサイトを構築することができます。
しかし、プラグインできない機能を実現させるためには、制作の知識が必要です。
主に、Webページを構成するHTMLと、デザインやレイアウトを決めるCSSの知識が必要といえるでしょう。
WordPress(ワードプレス)でのネットショップ・ECサイト構築に向いている会社
①すでにコーポレートサイトやサービスサイトをWordPress(ワードプレス)で運営している
すでにWordPress(ワードプレス)でコーポレートサイトやサービスサイトを運営している会社であれば、プラグインをインストールするだけでECサイトの機能を追加することが可能です。
そのため、新たにサーバとドメインを用意する必要がありません。
構築にかかる費用を最小限に抑えられるため、WordPress(ワードプレス)でネットショップ・ECサイト構築に向いているといえるでしょう。
※但し、既存のホームページを改修する場合はIT導入補助金2021の適用はされません。新規のECサイト構築が適用範囲となっております。
②販売商品が少なく、大量発注の見込みが無い
販売商品が多いと、Wordpress内のファイルが増え、動きが遅くなる可能性があります。これはWordpressの弱点とも言えるでしょう。
そのため、販売商品が少なかったり、大量発注の見込みが無い会社であればWordpressでネットショップ・ECサイトを構築しても動きが遅くなる可能性は低いです。
単価が低く、販売数量が多い場合はECサイトと倉庫・物流の自動化をおこない、効率化を進める必要があります。
ECサイトをWordPress(ワードプレス)でつくり、販売時に倉庫と連動させる場合、設定が限定的にしかおこなえず、また専門知識を必要とします。
販売数量を増やす際には、販売チャネルの1つとして楽天・AmazonといったECモールの活用あります。その際、ECモールと自社ECサイトで分けて販売をおこない、物流倉庫は1箇所で運用するという場合、WordPress(ワードプレス)では連動が難しいです。ECモールで主要な楽天は楽天スーパーロジスティクス、AmazonではFBA(フルフィルメントバイアマゾン)FBA(フルフィルメントバイアマゾン)がありますが、各サービスの仕様が変わるとそれに合わせてWordPress(ワードプレス)側の設定も変更が求められるので、そのままというわけにはいかなくなります。
③限られた決済方法で問題ない場合
決済システムは、ネットショップ・ECサイトに最も必要な機能です。
例えば、クレジットカード払いや銀行振り込み、そして代金引換や後払い、電子マネーによる支払いなど、対応できる仕様にすることが必要です。
しかし、欲しいと思っている決済方法の機能が必ずあるとは限りません。
簡易的なショッピングカートであればプラグインでも実装が可能ですが、AmazonPayなどの最新の機能を取り入れにくく、対応が難しいのです。
さらに、ほとんどのプラグインは有料販売であるため、費用も大きな負担につながってしまいます。
そのため、限られた決済方法でも問題ない会社であれば、Wordpressでネットショップ・ECサイトを構築しても問題ないでしょう。
ネットショップ・ECサイトをWordPress(ワードプレス)で簡単に構築する方法
①プレインストールを使用する
非常に簡単なWordpressでのネットショップ・ECサイトの構築方法として、レンタルサーバーのプレインストールを使う方法が挙げられます。
中にはネットショップ・ECサイトに対応したプラグインインストールまでしてくれるところがあるので、これを利用するのが簡単でしょう。
②プラグインが必要
ネットショップ・ECサイトを作るためにはプラグインが必要です。
無料で提供されているものが数多くありますが、重要な機能を持つものは有料で販売されています。
このプラグインをインストールすることで、自作のネットショップ・ECサイトでも簡単に様々な機能を持たせる事が出来ます。
プラグインはWordpressから検索もできる為、このフレキシブルな対応力はWordpressの魅力なのではないでしょうか。
③決済機能をプラグインする
WordPressでネットショップ・ECサイトを作る場合に必要不可欠な機能として決済機能が挙げられるでしょう。
なぜなら、商品を購入し決済するまでの機能を持たせなければいけないからです。
決済機能についても先程ご紹介したプラグインで機能追加可能です。
WooCommerce(ウーコマース)
Welcart(ウェルカート)
WP-OliveCart(オリーブカート)
これらが代表的なプラグインですが、なかでもWooCommerce(ウーコマース)がWordPress(ワードプレス)上で5万件以上もインストールされている主要なプラグインになっています。
④在庫管理機能をプラグインする
在庫管理のプラグインも必須と言えるでしょう。
中でも受発注管理が連動でき、且つ経営分析にも役立てられるものが適しています。
これだけをインストールすればネットショップ・ECサイトとして機能してしまうほど便利です。
WordPressでネットショップ・ECサイトを作るメリット
コストを抑えることができる
WordPressは、誰でも無料で使用できるツールです。
そのため、ホームページの維持費はサーバ・ドメイン費だけです。
EC機能を追加する場合も無料のプラグインを利用することできるため、ネットショップ・ECサイト構築にかかる費用を抑えることが出来ます。
プラグインで簡単に機能拡張ができる
ネットショップ・ECサイトを作るためにはプラグインが必要です。
このプラグインをインストールすることで、自作のネットショップ・ECサイトでも簡単に様々な機能を持たせる事が出来ます。
プラグインはWordpressから検索もできる為、このフレキシブルな対応力はWordpressの魅力なのではないでしょうか。
ECサイトとブログを結合できる
ECサイトやブログなどWordpressで構築されたものは全て管理画面が統一されます。
つまり、ECサイトでのプラグイン管理やブログ投稿記事など全ての作業をひとつの管理画面で操作することができるのです。
管理画面が統合されることにより、業務の効率化にもつながるでしょう。
集客(SEO)に強い
WordPressは、検索エンジンから高評価を得やすい構造になっています。
サイト内で販売している商品に関する情報をブログで発信することで、同じドメインから発信できるためネットショップ・ECサイトの集客につながるでしょう。
WordPressでネットショップ・ECサイトを作るデメリット
セキュリティのリスクがある
自作でWordpressを立ち上げる以上、セキュリティ対策も自分でしなければいけません。
インターネットの世界には国境など線引きは存在しないため、世界中からアクセスできる環境を作ります。
アクセスする人が善意なら問題ありませんが、初めから悪意をもってアクセスする人も出てくるのです。
WordPressの場合には、このようなセキュリティ対策も全て自分で行います。
ネットショップ・ECサイトのデータ自体にアクセスされる可能性もありますし、Wordpress自体を書き換えられる可能性すらあるのを忘れてはいけません。
顧客の情報が漏れてしまえば、それこそ損害では済まないレベルに発展するのです。
決済システムの対応が必要
決済システムは、ネットショップ・ECサイトに最も必要な機能です。
例えば、クレジットカード払いや銀行振り込み、そして代金引換や後払い、電子マネーによる支払いなど、対応できる仕様にすることが必要です。
しかし、欲しいと思っている機能が必ずあるとは限りません。
簡易的なショッピングカートであればプラグインでも実装が可能ですが、AmazonPayなどの最新の機能を取り入れにくく、対応が難しいのです。
WordPressよりも自分に向いた方法を見つけることが大切
ネットショップ・ECサイトを作成する方法としてWordPressを使う事は確かに便利で簡単かもしれません。
しかし対応力・柔軟性に欠け、ユーザー目線で使いやすいものは作りにくいと言えます。
またセキュリティ性にもかけます。一度でも情報漏洩などの問題を起こしてしまった場合、失った信用は二度と取り戻せないでしょう。
以上のことからビジネスで使用する場合はWordpressはオススメできない方法といえるでしょう。