ECサイトの運営 は辛い?大変?実際の業務内容と工数削減方法を紹介
ECサイトの運営 を考えてるけど、辛そう…大変そう…と思ってる方が意外と多いようです。
しかし、今や物販をおこなうにはECサイトの存在は放っておけない存在となっています。
インターネット・スマートフォンの普及、更には新型コロナウイルスの感染拡大により外出自粛が続くことでネットショップ・ECサイト市場は年々拡大しています。
出典:令和元年 内外一帯の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)
市場が拡大しているとなると、忙しい、キツイのでは?といった疑問も生まれ、なかなか事業のEC展開に踏み出せない方もいるのではないかと思います。
そこで今回は ECサイト の運営が辛いと言われる理由とその業務の内容の詳細、更には業務の工数削減方法を解説していきます。
もくじ
・ ECサイトの運営 は辛い?キツイ?その理由と業務内容を解説
ECサイトの運営 が辛い・キツイと思われる理由
ECサイトはオンライン上で商品を販売する販売形態で、商品・顧客管理、受注や発送、カスタマー対応などが主な業務となります。
その中でECサイトの運営が辛い・キツイと思われている項目は以下の4点です。
1・業務が多そう
2・人的リソース不足
3・ストア集客が大変そう
4・カスタマー対応が大変そう
ECサイトの運営をおこなう上で上記にあがった4点は確かに想像しただけで大変そう…といった印象かもしれません。
では、これらの業務の内容をそれぞれみていきます。
1・業務が多そう
ECサイトの運営はただ商品を販売するだけでなく、仕入れ・商品撮影・掲載・販売・サイト更新・受注対応・発送業務・顧客管理・カスタマー対応などが主な業務となっています。
それぞれの業務内容と、どのようにおこなっているかを見ていきます。
・仕入れ
新商品の販売開始や商品在庫がなくなったり、残りわずかとなると商品の仕入れをおこないます。
この業務は常にあるわけでなく、状況に合わせておこないます。
また、商品在庫がある一定の数まで売れると自動的に発注をおこなうPOSシステムを導入することでこの業務は非常に簡略化されます。
・商品撮影と掲載
掲載する商品の撮影や採寸、掲載する際に商品説明を制作します。
ECサイトの構築プラットフォームによっては商品ページでSEO対策をおこなうこともできるので、商品撮影・掲載に関しては外注でおこなうことも珍しくありません。
・サイト更新
新しい商品の掲載や、ニュース、ブログ、キャンペーンなどサイトを更新する業務です。
この業務も商品撮影と掲載と同様外注でおこなうことがよくあり、特にキャンペーンのバナーやLP制作はデザイン会社に依頼するケースが多いようです。
また、ブログなど専門知識が必要なものは自社でおこなうところもありますが、頻繁にある業務ではありません。
・受注対応と発送業務
顧客が商品を購入してから発送するまでの業務です。
顧客が購入すると、メールで通知があるので、顧客へのメール、商品発送の手配をします。
規模の大きなストアになってくると在庫管理・発注システムを導入して、購入から発送まで自動でおこなうのが一般的です。
また、顧客へのメール対応もテンプレートを作成して自動送信化することも可能なので、大量の発送でも業務工数を増やすことなくおこなえます。
・顧客管理
顧客の情報やいつ何の商品を購入したかなど購入履歴を管理する業務です。
この業務はCRM(顧客管理システム)を導入することでエクセルやスプレッドシートと連動して分析をおこない、商品Aを買った顧客に商品Cをおすすめするなどの効率的なアプローチをすることができます。
また、一定期間購入していない顧客を呼び戻す際、分析した顧客データに対してキャンペーンをあてることもできます。
・カスタマー対応
顧客からの問い合わせ・クレームなどに対応する業務です。
この業務がECサイトの運営において唯一自動で対応できない業務かもしれません。
しかし、予めテンプレートを作成して用意しておくことで業務を格段に簡略化することができます。
販売管理システムに関して詳しく知りたい方は「ECサイトに必須のオススメ 販売管理システム」の記事にて詳しく解説しておりますので、是非ご覧くださいませ。
2・人的リソース不足
ECサイトの運営は忙しくて手一杯。店舗でもギリギリの人数で運営をおこなっているのに、ECサイトだけで人員を確保するのは大変でサイトの運営が回らない。
そんな風に思う方も多いようです。
確かに上述した通り、ECサイトの運営には多くの業務があり、これを少人数でおこなうには厳しく、人的リソース不足に陥るのは否めません。
その場合、業務内容の解説でも記載したように、外注や自動システムの導入をおこなうことでECサイトの運営における人的リソース不足が解消されます。
商品撮影や、バナー・LPなどのデザインなど専門要素が強く、さらに常にあるわけではない業務は人員を増やすよりも外注でおこなうのに適しています。
これらの業務はサイト制作をしたWEB制作会社がおこなってくれる場合が多くあります。
また、受注対応や発送業務など果てしない流れ作業は自動化システムを導入することで業務自体が非常に簡略化されます。
ただし、全ての業務を外注や自動システムの導入でおこなうと逆にコストが高くなるので限られた人員でどこまで業務をおこなえるかバランスをとって外注や導入をするようにします。
3・ストア集客が大変そう
ECサイトはストアをオープンさせれば勝手に顧客が流れてくる便利なものではありません。
集客をおこない、ECサイトに適したWEBマーケティングをおこなわなければなりません。
ECサイトで集客をおこなうには一般的にインターネット広告、SEO対策、SNS集客3つがあげられます。
・インターネット広告
インターネット広告は広告業者へ依頼しておこなうことが一般的です。
また、インターネット広告といってもいくつ種類があります
1・ディスプレイ広告
インターネット上のニュースサイトや情報サイトの広告スペースにバナーで表示させる広告です。Yahoo!のトップページの右側に出てくるような広告といえば解りやすいかと思います。
2・リスティング広告
Googleなどの検索エンジンで検索した一覧の上部に「広告」とついたアレです。
検索結果の上位に表示されるので、記載内容が顧客のニーズと合致すればクリックされる確率も高くなります。
3・リターゲティング広告
一度顧客が訪問したサイトや商品ページをもとに、該当ページ、商品を提携サイトの広告スペースに表示させる広告です。
訪れたからには興味があるであろうという仕組みでおこなう広告なので、成果が出やすいと言われています。
4・SNS広告
商材やターゲットとなる年齢層にもよりますが、SNSのタイムラインで表示させる広告です。
広告配信にユーザーの属性や行動履歴を細かく反映できる反面、広告内容によっては不快に感じる人がいたりマイナスイメージを広げてしまう可能性があるので、広告内容は慎重に確認しなければなりません。
・SEO対策
ECサイトの集客をおこなう際、SEO対策も重要な方法の1つです。
SEO対策はGoogleなどの検索エンジンの検索結果で上位に表示させるために、商品やストアに興味のありそうなユーザーが検索しそうなキーワードを選定し、サイトのページや商品ページ、ブログやコンテンツ内に盛り込む方法です。
クリック数が多ければ多いほど上位表示されるので、集客力もアップします。
ただクリックさせれば良いものでもなく、クリックしてからのユーザーの行動もGoogleの評価としてみられるとされています。
SEO対策はGoogleアナリティクスやGoogleサーチコンソールなどのツールを使ってECサイトの分析・解析をおこない、必要なキーワードを選定するので、外注でおこなうケースが一般的です。
昨今ではSEO対策をおこなうWEB制作会社も珍しくないので、対応してもらえる場合は依頼すると良いでしょう。
・SNS集客
SNS集客はInstagram(インスタグラム)やFacebook(フェイスブック)を利用した集客方法です。
SNSでストアの公式アカウントを作成してストアの情報を積極的に発信、類似する商品やコンテンツを投稿している人に「いいね」などをすることでフォロワーを増やすなど認知度をあげることができます。
更に、ネットショップとSNSを連動して、SNS販売チャネルを利用すれば、SNSから商品を購入することもできます。
SNSの運用に関してもインターネット広告やSEO対策同様、WEB制作会社のサービスに組み込まれていることがあるので、代行を検討しているのであれば依頼すると良いでしょう。
ECサイトでのSEO対策は「ネットショップにおけるSEO対策による集客方法について」にて詳しく解説しておりますので、気になる方は是非ご覧くださいませ。
4・カスタマー対応が大変そう
ECサイトの運営で最も重要で、最も大変と言っても過言ではないのが、カスタマー対応です。
ECサイトは店舗販売と違って対面することがない分、顧客からの問い合わせやクレームの対応がお店の印象に直結します。
購入後のアフターフォローや、問い合わせメールはもちろん、クレームは特に丁寧な対応をおこなわなければなりません。
クレームは迅速な対応を求められるもので、最低でも24時間以内の対応が鉄則とされています。
とはいえ、全ての対応を100%手打ちでメールを作成・対応していては時間がいくらあっても足りません。
そんな時のために、ある程度のテンプレートを作成しておくことで業務工数を削減することができます。
メールのテンプレートやクレーム対応に関して「ネットショップ・ECサイトの運営で使える便利なメール例文」や「ネットショップで運営側に非がない場合のお客様クレーム対応」で紹介していますので、是非ご覧いただきお役立ていただければと存じます。
結論: ECサイトの運営 は工数を削減すれば辛くない
今回ECサイトの運営は辛い?キツイ?といった疑問を抱いている方へ向けたECサイトの運営業務内容と工数の削減方法を紹介しました。
外注で依頼できる業務は外注に依頼し、自動化できる業務は自動化システムを導入することで少ない人員でもECサイトを十分に運営する事ができます。
ただし、現在の人員でどこまでできるかを明確にした上で必要な外注依頼、システム導入をおこなうようにしなければ、ランニングコストが高くなってしまうので注意が必要です。
ECサイトの運営は多くの業務があり、一見辛い・キツイと思われるかもしれませんが、多くのECサイトの運営は専門的な部分は外注し、効率的なシステムを導入しておこなわれています。
これらを自社にあった組み合わせで取り入れることで辛い・キツイといったことがなくなるはずですので、是非ともご検討いただければと存じます。